冨田 安信 教授
印象に残る
毎年のゼミ発表
Tomita Yasunobu
冨田 安信 教授
1953年香川県生。大阪大学大学院経済学研究科後期課程退学。2005年同志社大学社会学部産業関係学科教授(着任)。主な担当科目は「基礎経済学Ⅰ・Ⅱ」「産業調査実習Ⅰ・Ⅱ」。
私は2005年、社会学部誕生とともに産業関係学科に赴任してきました。毎年のゼミ発表にはそれぞれ思い出があります。第一志望が1人もいなかったゼミ1期生ですが、彼らのおかげで、新しい職場でいいスタートを切ることができました。1期生のゼミ発表のテーマは「就活」、とにかく冨田ゼミを知ってもらおうと目立つ発表をしてくれました。おかげで20数人に膨れ上がった2期生、「仕事と育児の両立支援」をテーマに、手分けして京都の企業6社に聞き取り調査に行きました。3期生のテーマは「企業スポーツ」、企業に聞き取り調査に行ったり、学生にアンケートを取ったり、よく動きました。「若者の早期離職」に取り組んだ4期生、卒業生に飲み会に来てもらい、ビールを飲みながらの聞き取り調査でした。5期生のテーマは「婚活」、それぞれの両親に結婚しようと思った理由を聞き、発表しました。「ご機嫌な職場づくり」に取り組んだ6期生、直前のリトリート合宿での発表準備と雪合戦が思い出です。寸劇にも凝ったのですが、受けませんでした。「最初は全員、中小企業に就職しよう」というユニークな提言をした7期生、私が知らない間にドラマ仕立てのビデオを撮影していました。こちらは受けました。8期生のテーマは「ジョブカード」、たまたま私が京都でジョブカードの推進にかかわっていたので、選んだテーマでした。「長時間労働」に取り組んだ9期生は、残業時間の削減に労働組合がどんな取り組みをしているかを調査に行きました。10期生のテーマは「日本企業のベトナム進出」、ベトナムからの留学生がいたので選んだテーマでしたが、産業関係学と結びつけるのに苦労しました。11期生のテーマは「保育園義務化の是非」、古市憲寿さんの『保育園義務教育化』が話題になっていたので、これをディベート風に発表しました。ゼミ生の名前はどんどん忘れていくのですが、ゼミ発表の内容とか、ゼミ生とどんな議論をしたかはよく覚えています。ゼミ生と一緒に発表の準備をする機会もあと何回でしょうか。1年1年、大切に楽しんでいきたいと思っています。