シリーズ:大学院で学ぶ(3)

シリーズ:大学院で学ぶ(3)

2020-06-26

エピソード6(菊岡美津)

 今年3月に修士課程(前期)を修了した菊岡美津です。私は公的機関で若年者向けの就職支援をメイン業務にしているキャリアコンサルタントで、組織に所属したフルタイム勤務の社会人として大学院に入学しました。周りの方々の協力もあり、仕事はそのまま継続しながら、最短2年で無事に修了することができました。

 大学院に入学した動機は、学問的な視点から雇用と労働について勉強したかったからです。キャリアコンサルタントは常に自己研鑽が必要な仕事で、実務に必要なセミナー等は参加する機会が多いのですが、大学院での学びはとても新鮮でした。産関の授業はほとんどが少人数制のゼミ形式なので、立場の違う同級生たちと議論を交わすことは大変楽しく勉強になりました。産関の先生方も気さくな方ばかりなので、雑談も交えながら様々な話ができることも楽しみの一つでした。

 そして、修士論文!

 アンケート調査を実施しましたが、関係機関との交渉・アンケート作成・集計及び分析を教授の指導を仰ぎながらほぼ一人でやり遂げたことは達成感がありました(分析はかなり教授の力を借りましたが)。普段の業務では味わえない充実感と新鮮さがありました。

 学びたいと思った時がチャンスだと思っているので、私はこの時期に大学院で学ぶことができて本当に良かったと思っています。社会人の方も現役学生の方も学びたいと思ったら、是非大学院にチャレンジしてほしいですね。それぞれに学ぶべきことがたくさんあると思いますよ!

(初出: 2019年10月29日


エピソード7(浮村眞弓)

 2018年に前期課程を修了致しました、浮村眞弓と申します。企業での採用や社員教育の経験と、超氷河期の転職活動で苦労した経験から気づけたことを活かして、現在はキャリアコンサルタントをしています。多様な方々の就業支援をしていくなかで、キャリア教育の重要性を強く感じるようになり、現在は大学生の就職相談やキャリアデザイン系の授業を中心に活動しております。

 大学におけるキャリア教育は、その大学の方針や学生の専門性、雇用状況などにより、求められる内容がそれぞれ違ってきます。就職支援のみのスタンスでも、社員教育のスタンスでもなく、アカデミックなキャリア教育の軸とは何なのかを明確にするため、改めて学術的に基礎固めをしたいと思うに至り、大学院の門を叩きました。

 20数年ぶりの勉学は、寝不足続きで大変なことも多かったですが、それ以上に多岐にわたる方面から「キャリア」について深く考える機会が得られたと実感します(いくつになっても「知る」「わかる」って楽しいものです)。

 また、長期履修制度を利用し、3年かけて何とか書き上げた修士論文を、学会発表と学術誌へ論文投稿することができたことは、大きな自信になりました。自分一人では、そのような領域に到達することは到底できませんでしたが、先生方が情熱をもってご指導下さったおかげと本当に感謝しております。

 ご縁があり、本年度から嘱託講師としてキャリア形成支援科目を担当させていただくことになりました。今後は、大学院で学んだことを活かし、学生がより望ましいキャリアを描けるよう、精一杯取り組んで恩返しをしたいと考えております。

 もし大学院に興味をお持ちであれば、是非チャレンジされることをオススメ致します。きっと新たな景色が見えてくると思いますよ!

(初出: 2019年10月31日


エピソード8(鶴見香織)

 2019年3月に博士前期課程を修了しました鶴見香織と申します。私は長期履修制度を利用して2016年4月から3年間在籍しました。科目等履修生として在籍していた期間が1年間ありますので、計4年間、産関の先生方にはお世話になりました。自分自身の関心にじっくりと向き合いたかったため、そういった選択をしたのですが、ある程度納得のいく修士論文が書き上げられたと考えています。

 私は女性の就労とキャリア形成の分野について研究したいと考え入学しました。女性は男性に比べて、ライフイベントによって就業中断されることが多く、仕事上におけるキャリア形成が難しいという現状があります。このことは以前から多くの研究者から問題提起されていますが、この数十年間、女性の正規雇用での就労継続率は伸び悩んでいるなどの課題があります。この課題には、高度経済成長期に確立した性別役割分業や、人々のジェンダー意識、税や社会保障制度といった多くの事柄が複雑に関係していると考え、自分なりに女性が働き続けることの難しさについて学び、研究したいと思いました。

 大学院での学びは非常に刺激的で楽しいものでした。多くの文献や論文を読み込むことや課題をこなすことはもちろん大変でしたが、それ以上に物事に対する自身の考え方の幅が広がっていくことや、これまで漠然と感じていたことを自分の言葉に置き換えて表現することができるようになったことに大きな喜びを感じました。それが更なるモチベーションとなって意欲的に学び続けることができたと考えています。

 ただ、修士論文を執筆するにあたり自身の研究テーマを絞り込むことは非常に苦労しました。女性の就労とキャリア形成という分野に関心があったのですが、その中から私のリサーチクエスチョンを設定することが、大学院生活の中で最も苦しいことであったと言えます。私の場合は、ミドルシニアの未婚有業女性に焦点を当てて、就業経験を重ねることによる就業意識の変化や、就業を継続することと「結婚」という選択肢にひそむジレンマを明らかにすることを目的に執筆しました。実際に11名の未婚有業女性、比較対象として4名の既婚有業女性にインタビューを行い、彼女たちのキャリアヒストリーを分析することで、新たな研究テーマへの足掛かりを得たと考えています。

 現在は行政機関において、育児・介護を行う労働者の就業継続や女性の活躍推進、各種ハラスメント等に関して、労働者や企業からの相談に対応する業務に携わっています。業務範囲が広く、覚えることも多々ありますが、大学院での学びは、「働く」ことについて考え抜くことのできるスキルを身につけさせてくれたのではないかと考えています。今は目の前の仕事に打ち込むことで新たな経験を得て、時期が来れば博士後期課程への進学についても考えたいと思っています。

 産業関係学は「働く」ことについて様々な視点から考える分野ですので、社会人の方には実感を持って学ぶことができる非常に面白い分野だと思います。仕事をしながら学ぶことになるので両立は大変ですが、産関のカリキュラムは平日の夜や土曜日を中心に組まれているので社会人の方にも学びやすい環境だと思います。睡眠時間は確実に削られてしまいますが(笑)、「人生100年時代」を迎えた今、常に自らのスキルや知見をブラッシュアップすることはこれからの人生を豊かにしてくれるものと考えています。

(初出: 2019年11月3日


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