シリーズ:大学院で学ぶ(2)

シリーズ:大学院で学ぶ(2)

2020-06-25

エピソード3(今別府宏)

 修士2年の今別府宏と申します。私は、1971年(昭和46年)に当時の文学部社会学科の産業関係学の6期として入学し、1975年(昭和50年)に卒業し、私の地元の神戸の企業に就職し、定年、再雇用を経て、2018年に社会人特別選抜で大学院に入り、浦坂先生のゼミでお世話になっております。

 仕事一筋の社会人人生をおくる中、定年を前にした58歳の時、産業関係学とはどういう学問だったのだろうという気持ちが強くなり、母校の産業関係学の大学院の勉強をしてみたいと思うようになり、大学院の産業関係学の説明会に参加したり、ネットでシラバスをみて、担当の先生方の書籍や「資本論」「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」といったベースになる本を読んだりしていました。こうした時期が約8年続いた後、諸条件が整い2018年に入学いたしました。明確な問題意識より勉強したいという事が一番の動機でしたので、論文のテーマ選定においても身の程知らずで、大上段に構えたりして、今も苦戦中です。

 産業関係学は雇用、労働など社会人経験のない現役学部生には難しい面もあり、社会人の皆様には、長期の学習を許される環境にない方も多いと思われますが、私が大学院の勉強で目指しているのは、産業関係学の学びを通じて、物事を見る一つの確固とした「ものさし」を持つことです。私のように、企業をリタイヤしていて、学んだことを企業等に還元する機会もないのにどうするのだと思われる方もいるかもしれませんが、自分自身の自己啓発のためでもあり、今後何らかの形で社会参加をしたいと考えております。

(初出: 2019年10月25日


エピソード4(竹田次郎)

 後期課程1年の竹田次郎と申します。わたくしも長らくの社会人生活を経た後、2017年に前期課程に入学し、現在に至ります。勤め先では、人事労務、会計など主に管理部門に所属していました。大学院では、この経験をベースに――甚だ分不相応ながら――人的資源管理論を、組織論や管理会計的観点も加えて考察する、といったことに挑戦しています。

 前期課程は専ら文献研究でした。先ずは、【英米のテキスト類を読み込む→リーディング・リストにある主要文献・論文にあたる→感想や疑問点をメモ、特に関心のある箇所は試訳】といったことの繰り返し。実地調査と違って、形となって成果が出るものではありません。焦りも出てきます。しかし2年の秋頃になると、テキスト文書化しておいたメモや試訳文が積み重なって、物凄い分量に。これはこれで満足感はありました。が、それをどう修士論文にするか。

 虚心に戻って思いました。正直に書こうと。如何に高名な学者の説であろうと、ハーバードの論文であろうと、実証済みの研究であろうと、「少なくとも日本の実務に照らすと、分からない」と。これをINTELLECTUAL HONESTYと言えるかどうか分かりませんが、このスタンスを決め込んでしまうと、筆が軽くなっていきました。会社の仕事でもあまり味わえなかった感覚です。

 ・・・という経緯経過がありまして、わたくし、未だ欧米の諸理論には腹落ちしないことが多々ありて、文献研究を続けているものです。

(初出: 2019年10月27日


エピソード5(松川晴美)

 修士1年の松川です。私は現在、キャリアコンサルタントとして大学でキャリアデザインの授業を担当したり、特定社会保険労務士として事業所のメンタルヘルス対策を支援する仕事をしています。

 私が「キャリア」について深く研究したいと考えた時、「世の中ではすでにどこまでがわかっていて、どこからはわかっていないのか」ということについて体系的に教えてくれるセミナーは、民間では皆無でした。

 そこで大学院について調べ始めました。「キャリア」について心理学的観点や経済学的観点から研究する大学院は関西にも多々ありましたが、社会学的観点から研究できるのは、関西では本大学院しか見当たりませんでした。しかも本大学院は「仕事」についての研究にも伝統があり、社会や周りの環境と「キャリア」の関係について研究したいという私の希望が叶う場所でもありました。

 大学卒業以来何十年も勉学から遠ざかっていたので、受験することについてはかなり迷いました。仕事をしつつの勉強であったため、「トライアンドエラー」を繰り返すことも覚悟の上で、受験を決心しました。

 家族の応援も力に幸運にも入学を許可していただくことができましたが、これほど多くの文献を読むのは久しぶりであるため、慣れるのにだいぶ時間がかかりました。また仕事との兼ね合いでレジュメ作成が深夜に及ぶことがあるにもかかわらず、先生方には丁寧に読んでご指導いただき、本当に感謝しております。これからも修士論文作成に向け、文献を沢山読む予定です。確かに大変だとは思いますが、知らないことを知ることができることは何歳になってもワクワクすることでもあります。ワクワクを力に変えて、学生たちに還元できるような修士論文を完成させることが当面の目標です。

(初出: 2019年10月27日


PageTop
  • 産業関係学科とは
  • 4年間の学び
  • 授業紹介
  • 教員プロフィール
  • Q&A
  • 就職を語る
  • 進路・就職実績
  • 受験生の皆様へ
  • 大学院のご案内
  • from SANKAN
  • 社会学部産業関係学科 Facebookページ
  • 学科紹介ムービー
  • “働く”を学ぼう-仕事と社会を考える-
  • “同志社社会学部卒論データベース